2008-01-01から1年間の記事一覧

Hopology「希望学」

日経経済教室の下に「やさしい経済学−21世紀と文明」そういう連載コーナーがあるんですが、先のエントリの山口論文と同じ日に掲載されたのは、トクヴィルの平等論を語る宇野重規東大社研准教授の「デモクラシーのモラルと秩序」の3回目だったのだが、 現…

男女間の賃金格差縮小策(日経経済教室:山口一男シカゴ大教授・RIETI客員)

WLB、家事労働の両性分担、といえばこの先生。 副見出しは「仕事と家庭の両立支援で」。 概略以下。 ・男女の賃金格差を要因別に分解すると、ほとんど雇用形態の違いとフルタイム正規雇用内での男女賃金差によって男女間の賃金格差が生じていることがわか…

減反やめ増産目指せ(日経経済教室:食料高騰下の農業政策(上) 山下一仁RIETI非常勤)

副見出しは「支援は直接支払いで:国内縮小で輸出を視野に」 概略以下。 ・日本ではコメなどが高関税による保護政策により高価格を維持してきた一方、麦などは大量に輸入してきた。しかし穀物価格が国際的に上昇している中、不測時の食糧安全保障の観点から…

医療過誤訴訟

法学教室でこの3月まで連載していた「展開講座:医療と法を考える」(樋口範雄東大教授)の「医療過誤訴訟」から、抜粋、要約。 =本年2月号から「医療過誤訴訟(2)−日本の場合」= アメリカにおける医療過誤訴訟について。 ・医師の責任と病院の責任は…

朝日新聞社説:柏崎刈羽原発―「想定」は覆された

http://www.asahi.com/paper/editorial20080523.html#syasetu1 原発を建てたころは、地震の揺れの見立てが甘かったのである。 裏を返せば、地震科学には日々新しい発見があり、断層調査などの技術も日進月歩で進んでいる。これからも想定は塗りかえられてい…

身近な具体例の利用は数学学習の助けにならない (Dr.赤ひげ.COM)

http://www.drakahige.com/NEWS/DAILY/2008/2008050704.shtml Sloutsky氏は、文章題から数学的概念を抽出することは極めて難しく、学んだことを試すテストには文章題が優れた手段となるが、教えるための手段としては有用とはいえないと付け加えている。 なる…

コーチング・ガイドライン

同じく「ジュニアスポーツの心理学」から、コーチングの効果を高めるトレーニング(Coach Effectiveness Training:CET)プログラムの基本コンセプトとガイドラインの紹介。 基本コンセプト(そのまま引用) ①勝つことはすべてではないし、唯一のものでもない…

コーチの行動と子供たちの態度

同じく「ジュニアスポーツの心理学」から、引用者(=当ブログ管理者)の要約で。 コーチの行動は、 ①支持性(励まし) ②教示性(技術的指導) ③懲罰性(ミスや不品行に対する懲罰的行動) の3つの指標で分析できるが、これらを数値化したデータと、それに…

運動能力の早熟と晩熟

「ジュニアスポーツの心理学」(フランク・スモール、ロナルド・スミス編著:大修館書店2008)から。 (引用者:要約)運動能力テストで早熟の傾向を示した少年たちは、30歳での再テストでは、晩熟の少年たちより劣った成績を示す(Lefevre et al., 1990)。 …

行動のクセ

行動のクセ、すなわちわれわれの日々の行動の大半は、ある程度習慣化したものを繰り返しているに過ぎないのだが、これが悪癖でなければ...と思うのは当然であるところ、なにもこれは日常生活に限ったことではなく、短い時間にオープンな状況でプレーせざ…

常勤保育士の年功賃金(日経経済教室)

「目立つ生産性との乖離」(清水谷 諭:世界平和研主任研究員)主張のポイントは、公立保育所の年配の常勤保育士の賃金は高く、その生産性とマッチしていない、ということ。 ・勤続年数に応じて賃金が上昇する年功賃金制度を説明する仮説2つ。勤続年数に応…

検閲の定義

札幌税関事件で示された21条2項前段の検閲の定義。 1.行政権が主体となって 2.思想内容等の表現物を対象として 3.その全部または一部の発表の禁止を目的として 4.対象とされる一定の表現につき網羅的・一般的に、発表前にその内容を審査して 5.…

保存料としてのソルビン酸

(中央公論6月号「生物にとって「食べる」とはどういうことなのか」(福岡伸一:青学大教授)から) ソルビン酸が食品の保存料として使用されているのは、その静菌作用のため。微生物のエネルギー源たる乳酸に構造が似ており、おとりとなる。このおとりにひっか…

非正規雇用と格差(日経経済教室)

(5/13、/14の日経朝刊 経済教室から標記につき2論文) 「処遇の均衡へ(労働市場)制度改革」(鶴光太郎:RIETI上席) ・非正規労働者の割合増加と正規労働者の長時間労働の問題の解決に向け、労働市場を支える新たな制度・仕組みを実現する必要がある。・…

3バックと4バック

(ちょっとまだ、このブログの書式が不確かなので...試しにコメント。) 昔読んだサッカー記事(7年前くらいのどっかトレセン指導者講習会byイタリア協会指導員)から。あと、脳内変換も含まれ。 ・イタリアでは4バック(以下4B)が主流。相手がどの…

ブログ開設

プロフィールにあるようなテーマがメインですが、そのほかでも共感したことについて何でも書き付けていこうと思います。時間的制約もあるので、できるだけ深々とではなく、さらっと、しかしできるだけ思考の足跡が残るようにしたいです。

上告受理申立て制度の趣旨

民事訴訟の上告理由として経験則違反が認められるかという論点から(事実認定であっても認められる、が結論)、標記。旧法下における上告件数の増加により最高裁判所が過大な負担を強いられ、その憲法判断機能や法令統一判断機能に著しい障害が生じていたこ…