俊輔ピッチ上で長友一喝「何で最後、急いで縦に行く」…W杯アジア最終予選(放置)


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090212-00000061-sph-socc

6万5571人の観衆のため息に包まれた痛恨のドロー。不完全燃焼のホイッスルを耳にすると、俊輔は自らを師匠と仰ぐまな弟子・長友に真っ先に歩み寄った。

 「何で最後、急いで縦に行くんだ!」普段穏やかで心優しい司令塔がピッチ内で珍しく一喝した。試合終了間際、フリーでボールを持ち出した長友は背後で密着マークされていた大久保に縦パスを急ぎ、奪われ、速攻を許した。百戦錬磨の司令塔は致命傷になりかねない軽率なミスを戒めた。実は前半も同じミスをしていた。ハーフタイムのロッカールーム。俊輔は一度、長友に注意をしている。それなのにまた…

 「サイドバックは今やゲームメーカーにならないといけない。駆け引きして、裏に走らせるとかしないといけないのに、何となく出して取られた。しかも、最後に!」


今更だが、この辺のことは次のような事情も加味して考える必要があると思う。
『「決定力とパスの精度が足りなかった」長友佑都サッカー日本代表』(スポーツナビ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090211-00000025-spnavi-socc

「ミスもあったし、もっと崩していけるところもあった。(周囲と)コミュニケーションが取れていない部分もあった。俊さん(中村)が右にいる分、みんなが寄ってしまう。うまく(前線に)ボールが渡ってもサポートが足りなかったり、そこはうまくやっていかないと。(チームとしては)決定力とパスの精度が足りなかったと思う」

各紙面一様に「がっかり」とか「本戦のことを考えるとダメ」とかネガティブ記事が覆いつくしているようですが、数年前まで超優良コンテンツの一つだったサッカー代表戦の一般的人気が凋落傾向にある今、その復活への道筋を描いてくれるであろうこの試合への期待が裏切られちまった、と思えばさもありなんという感じです。


まず、これはワールドカップ予選なので勝ちぬけられればよいこと、グループ2位以内でそれは可能なこと、あと4試合を残して3位のカタールとは勝点で4点の差が開いており得失点差も5点あること(だから仮にカタールが4戦全勝したとしても日本は3勝1敗でよく、豪の結果次第ではそれ以下でもよい可能性もある)等々を考えればそんなに行く末を悲観する必要もない。


これはあくまで予選なのである。そしてチームはまだ成熟の途上にある。
これさえしっかり認識しておけば、そうおかしなことになるはずもないのであるが...


その点を踏まえた上で、あえてこの試合に現れた、ちょっとあれかも、というところを挙げると。


1.監督の硬直度
主に選手起用、特に交代の場面で。


初速が速くて足元がうまいのが日本人の特徴なのだから、敵選手の隙間に入り込みボールを繋いで、一気にゴールを陥れるってコンセプトを強調、浸透させたのはよいし、そのための人選も合理的である。
しかし、合理的にこのコンセプトが追求されすぎてしまいシステムに「あそび」ともいえる部分がなく(確かに遠藤というあそびはいるが足りない)、ややもすると単調で「読まれやすい」攻撃となってしまう。


また、昨日の交代は松井→大久保、田中→岡崎だが、コンセプトを変えずに同じような属性の人だけ安全に代えているだけであり、これも相手にとって安定材料となっていた(だから、最終盤の豪はハーフウェーラインあたりでインターセプトを掛ける戦術に容易に移行できた。ピムも頭が固く、そのへっぽこ交代に日本は助けられた感じ)。
終盤は玉田も疲れてしまい、敵さんの戦術が変わったことに気付かないで、やばいボールの奪われ方とかしてたし...
サッカーは相手がいるスポーツなのだから、そこまで考えて交代枠を使うべきであろう。しかしそこが弱い。


この辺は予選を突破した後で直していけばいいことだと思うが...中田氏ではないが、岡田は半年くらいサッカーで世界を放浪してくるといいと思う。中欧ではなく、南欧や南米(ハプニングがほしい)。


それから、(まったく余計なお世話だが)付き合う人や読んでる本も変えたほうがいいように思うんだが...要はアジア予選と本戦のグループリーグは哲学が違うんじゃないか。



2.ゴール前で弱い
特に敵ゴール前。


これはもう、経験でしか埋め得ないところだと思うんだが。つまり育成の手法と、それを補うべき最低限のシステム。
だから今の選手がどうこうではなく、これからの日本サッカーの課題。岡田のせいではなく、選手のせいでもなく、(少なくとも十数年前までの)日本サッカー全体のせい。


もっとも、この金融危機で日本の経済構造が変わることで、いろいろ変わってくるのではないかという気もする。つまり、心理的柔軟性の高い属性のおじさんが暇になり、このへんに関われるようになるんじゃないかと。
それぐらい、難しい話。



3.試合運びが単調
以下同文。